今回のインタビュー先は、このサイトのトップ画像を作成してくださった街角ノワさんです。VTuber業の傍ら、デザインやコスプレ講師、ライブペイントなど、幅広くアート分野での活動を展開されています。
LGBTQ当事者として、アート展にも出展
―まず、6月に展示があるんでしたよね?
はい。2026年6月3日~28日、(特非)東京レインボープライドが実施する「Queer Art Exhibition」に出展します。LGBTQ当事者がつくったアートと、LGBTQを描いたアートが展示されます。
私は当事者として、女性同士の恋愛をテーマにした短歌集の内容を再編成し、アートに仕立てて展示します。
短歌は17歳ぐらいのころから詠んでいます。当時も女性同士の恋愛をテーマにした作品を詠みたかったのですが、学校の人にも作品が見られる環境で、カミングアウトしていなかったので詠めなかったんです。
短歌集にまとめたのは、大人になった今、そのときの自分の気持ちで詠み直した短歌でした。今回の展示はその短歌を、LGBTQ当事者もそうでない人もわかりやすい形にしています。
他の人のアートにもいろんな思いがあって、みんなの思いがウェブサイトで見られて面白いです。ぜひ見てもらいたい展示だと思っています。
―今も自然と他の方について触れられましたが、ノワさん、他人を褒めるのがとてもお上手ですよね。
嬉しいです。人のいいところを見つけるのが得意で、人を宣伝するのが好きなんですよ。「この人、こんなところがすごくて、こんな風にいいんですよ」って言いたいんです。本当にいいと思ったことしか言いません。
VTuberユニット「つきのわ家」もある意味、そういうコンテンツなんですよね。「私たちこんなラブラブなんです」ではなくて、「パートナーのツキちゃんってこんなに面白いんですよ」って(笑)
―「つきのわ家」は、ツキさんと犬のティーを交え、「同性カップルの日常」のテーマで発信されていますよね。改めてコンセプトについてうかがっても構いませんか?
学生時代、女性しか好きになれないと思ったときに、周囲やテレビの中に同性愛者、特に女性はすごく少なかったんです。
大人になってからYouTubeなどで同性カップルさんを見るようになり、嬉しいです。自分も発信しやすい世界になったと感じています。
「つきのわ家」は、「家族の本当に何でもない日常を発信していきたい」の思いで始めました。もし、私たちの発信が同じような暮らしをしている方に届いたら、お友達になりたい!そんな密かな願望もあります(笑)
今は、主にYouTubeとInstagramで、ゆるい平和な日常を発信しています。家事分担や部屋割りのような生活に密着した内容も、今後発信していこうと準備中です。お店の紹介Vlogを撮らせていただき、投稿する活動も始めました。
地に足がついた生活をしている姿と、ゆるい平和な感じと、どっちも出していけたらいいなと思って、少しずつコンテンツを増やしているところです。

―今、ご自身のSOGIEやパートナーとの関係をどう説明していますか?
言葉でいうと、「パンセクシャルでノンバイナリー」と言っているんですけれど。
私もパートナーも人を見るとき、男性か女性かであんまり見ない、特に恋愛に関してはそれが強くて、女性だからパートナーを好きになったというのでもないし、自分が女性として女性を愛している自覚もあまりないんですよね。
いろいろな人と出会いを重ね、ようやく「ずっと一緒にいられる気がする」と思える人に出会えました。男性か女性かよりも中身が大事。だから、学生のころは女性しか好きになれないと思っていたけれど、もし出会ったのが男性だったら、男性と恋愛することもあったのかもなって思います。
すごく恥ずかしい言い方になるんですけど、魂を愛していて、相手も魂を愛してくれているみたいな感覚です。
―発信内容と重なるかもしれませんが、休憩時間や自由時間には何をするのが好きですか?
犬といちゃいちゃしている時間が長いです。元・野犬で、大きい音や人がたくさんいるところが苦手なので、静かな家の中が大好きなんです。でも、キャンプにも一緒に行きますよ。
ほかには、映画をたくさん見たり、カラオケにもよく行ったり……。
あっ、あと犬の散歩で庭に出たとき、めっちゃ雑草を抜いてます。スッキリします。
―(笑) キャンプの良さはどんな点ですか?
私にとっては、自然の音、自然の環境の中で寝られることですね。
音や空気だけを集中して楽しめるくらい、寝る環境を良くしたんですよ。10㎝くらいあるふかふかのマットを買って、寝袋も悩んだ末に羽毛にして。この間も誕生日の朝、鳥の鳴き声で目覚められて、すごく気持ち良かったです。
それと、私、実はすごい怪力だし、たくさんの荷物を効率よく積み込むのも得意なんですよ。キャンプでは特性を活かすことができて、それも嬉しいですね。
喜と楽のつきのわ家、アーティストとしての街角ノワ
―「つきのわ家」とノワさんおひとりでの活動がありますが、どのように区分されていますか?
つきのわ家が日常生活メインなのに対して、街角ノワの単体のほうはアーティストの部分の発信がメインです。
つきのわ家のほうでは、喜怒哀楽でいうと喜と楽の部分しか発信しないんですね。街角ノワのほうでは、つきのわ家では出さない怒りや悲しみも表現したいと思っています。
私は、日常で怒りや悲しみを表現するのがすごく苦手です。できたら世の中には楽しいコンテンツばかり出していきたい思いもあります。でもそうすると出し切れない部分があるので、喜・楽以外の部分はアートの形で発信していきたいんです。
―アーティストとしての活動についても、ぜひPRしてください。
まずは「フリルをまとってフリルを描く」ライブペイントがあります。まだドイツやアメリカなど海外でしか経験がなくて、日本でも似顔絵イベントやライブペイントをやってみたいです。今、その依頼が来たらいちばん嬉しいと思っています。
また、パステル画を描いたり、短歌を使ったアートの形を模索したりしています。
「歌絵(うたえ)」というものがあって、絵で短歌の内容を表現する文化なんですけれども、私は現代の歌絵のアーティストになりたくて。
「歌ってみた」のサムネイルも歌を絵で表現している、歌絵のひとつだと思うんです。そういう、歌と絵を掛け合わせるアートを、どんどん広げていきたいんですよね。
サムネイル、CDのジャケット、小説や短歌集の挿画も、描いてみたいです。パートナーが刺繍アートをしているので、刺繍が含まれる依頼も歓迎です。

―今、ほかにどんな人とつながれたら嬉しいですか?
お店を運営している方と、地元に密着した仕事をしている方です。
お店紹介のVlogや漫画は、つきのわ家のコンテンツとしてアップします。見ている方は、日々の暮らしや趣味、お出かけを楽しんでいる女性が多いです。こだわりのあるランチやカフェ、本屋さん、雑貨屋さん、美容など体験系のお店との相性が良いと思います。
お店紹介以外でも、やはり日常発信をメインにしているので、今後も地域の方と協力して、地域密着のコンテンツを作成していきたいです。生活の中心である多摩地区の方とつながれたら嬉しいと思います。
語り手 つきのわ家 街角ノワさん

2023年から同性パートナーとのユニット「つきのわ家」を開始。漫画での発信や即売会等のイベント参加を経て、2026年、個人VTuberとして出発。カップルの日常を配信するつきのわ家の発信の傍ら、ライブペイントやデザインなどマルチクリエイターとして幅広くアート活動を展開している。本サイトのトップ画像をつくった人。
つきのわ家YouTubeチャンネル:https://youtube.com/@tsukinowake
Instagram:https://www.instagram.com/tsukinowake
HP:https://www.tsukinowake.com/
聞き手 今井恵理(いまいさん)

(行政書士)小蛇事務所代表・本サイトの運営者。興味の赴くままにいろいろな活動をしている。
